その子は、小さい頃からたまに不機嫌になったり、家の中で癇癪を起こすことがあったそうです。ただ、のびのびしているときの発想は豊かそうでした。
学校では優等生タイプで、先生の言う事を守りすぎ融通の効かない面もありました。小学校中学年になり、友人関係が複雑になった頃、思うようにいかないことが増え、また癇癪が起きるようになり、時々学校を休むようになりました。
はじめご両親が家族相談で来院し、その子の性格がお父さんに似ていることがわかりました。ただ、しっかりもののお母さんには、感情も発想も突拍子なく思え、うまく受け止めれておらず、途方に暮れているようでした。
相談の中で、お母さんには大人の方でどこまでのびのびさせてよいか決めてあげたほうがよいことを伝え(子どもも大人も口達者でも実際には心情ごとについてはつかみきれないという現実を踏まえました)、メリハリの付け方をアドバイスしました。ですが、専門の医師からすると小さい頃の不安の出方に精神的脆さをうかがわせる点もあったため、あまりに不安定が強くなったときは、本人への対応も相談できる旨伝えました。
お子さん自身は一度だけ来ました。一緒に漫画をみたりしながら話し、思春期手前の揺れやすさの範囲ですみそうと理解できたので、お母さんにもう少し経過を見て良いことを伝えました。その後徐々に落ち着いてきたため、相談も終了しました。

* プライバシーや守秘義務に差し障らないよう、これまでいらした複数の患者さんの話を混ぜ合わせて書いています。部分部分の表現は実際にあったものですが、実在の個人が特定できないように書いています。また、宣伝用の誇張はしていません。
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